中之島の大猫。
ここ、職場の近くに徒歩圏内に中之島美術館がある。
ここ数年前できた美術館のはずだった。
そこに某美術大学の重鎮がつくったモニュメントがある。
大きな宇宙服を着たような猫の像があるのだ。3メートルはあるであろう。
オレンジのボディスーツをきてボケッとヘルメットの中でベロだしてたたずんでいる猫だ。
美術館の外にあるので中に入らずとも通りすがりに見ることができる。
美術館の庭の中に円形の広場がくぎってあってその真ん中にいるので
広場のベンチに座ってる人たちがみんな猫に集ってるように見えるのがおもしろい。
私は昨年の年末から猫がグッズ化されてガチャガチャで発売されるときき楽しみにしていた。
猫のモニュメント…重鎮と呼ぼう。
重鎮は美術界でとてもメジャーだったらしく、
友人と発売日の翌日にガチャガチャコーナーを訪れた時には
もう機械の中のカプセルがだいぶなくなっていてびっくりした。
種類は全部で3種類、最初の2回で二種類がでた。

その何日か後にはあちこちの店舗の完売御礼のお知らせが流れてきた。
様々な人が猫フィギュアを嬉しそうにSNSに挙げていた。
重鎮は日本各地である時は夕日を眺め、ある時は人間の飲み会にお供していた。
そしてびっくりなのが重鎮は投稿を見つけるたびにシェアしていたのだ。
私も試しに重鎮をまとめて撮った写真を投稿しアピールしてみた。
ハッシュタグとかは特につけなかったが重鎮(作者)のエゴサーチ力はすごくすぐにシェアしてくれた。
重鎮は大学教授のはずだがよくネットをみているのかその後も私が猫フギュアの写真を投稿すると、
何回かに一度はシェアしてくれるのだった。
重鎮は自分の創作した猫の像が広く一般の人の手に渡り、
いろんな場所からSNSの写真で今どこでなにをしてるのか手紙でも送られてきたかのように知るわけだ。
どんな気分だろうか。 私は重鎮をうらやましくも思ったが同時に
その手紙は私自身にも届いているように錯覚してしまった。
猫が自分の子供か分身のようで、他の人たちの写真の中で猫の姿も、楽しそうだととてもうれしくなるのだ。

猫は大家族で、町の中に人々の生活のシーンの中に沢山出没する。
自分の好きなものを好きな人たちがたくさんいる世界はなんとなく希望がもてる。
ちなみに今中之島の大猫と同じオレンジのスーツの猫が専用オープンカーにのって街を走っているらしい。
運よく見かけられたらと毎日視線がそわそわしている。
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